「夢の光」原子レベル照らす
「夢の光」原子レベル照らす
朝日新聞アスパラクラブ
科学面にようこそ
詳細は、リンクを参照して下さい。
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◇細胞を観察 新薬開発に期待
太陽光の千兆倍より明るいという
「夢の光」を使って、生きた細胞を
原子レベルで観察できる「X線自由電子
レーザー(XFEL)」が今月、調整運転
を始めた。
医薬品開発などで力を発揮すると期待
され、国家基幹技術として建設された。
「夢の光」は来年3月に発射される。
「たこ焼きを割らずに中身まで見る
ように、生きた細胞丸ごとの様子を観察
できます。
しかも、たこだけでなく、ねぎや
紅ショウガの筋までみることが
できるんです」
XFELはX線とレーザーの長所を
併せ持つ「夢の光」といわれる。
X線撮影のように中身を透かして見る
ことができ、1ナノメートル
(ナノは10億分の1)よりさらに小さい
原子レベルの姿が分かる。
XFELは、細胞内で生命活動を担う
たんぱく質がどう働いているのか、直接
見ることができると期待される。
小さな分子が連続的につながって
合成繊維などができていく様子なども
詳細に映し出せる可能性がある。
「触媒を使う化学反応など、これまで
反応の前後しか見えなかったのが、反応の
途中も含め、動画で再現できるようになる」
と、北川進京都大教授(合成・生物化学)
は話している。
「夢の光」を生み出すために使う電力も
小型化で省エネになっている。
それでも一般家庭で約2万世帯分の電力
になるが、もし、スプリング8の放射光を、
XFELにしようとすると、兵庫県すべて
の電力でも足りず、実現不可能だった。
建設費も米の約500億円、ドイツの
約1千億円より安い。
スイスや韓国、中国でも日本と同じ技術
を使った施設の建設が検討されている。
建設を統括する石川哲也理化学研究所
播磨研究所長は「ナノを照らす光は将来的
に科学技術の発展に不可欠。
日本の技術の普及率を世界一にしたい」
と意気込んでいる。
XFELは、強い電磁波で様々な
成分分析ができる大型放射光施設
「スプリング8」(兵庫県佐用町)の
そばに建設された。
次世代スーパーコンピューターなどと
並ぶ国家基幹技術で、建設費は
約390億円が投じられた。
3月にXFELのビームが無事発射され、
観察装置の改良などの課題を解決できれば、
ナノ科学や医薬品開発に欠かせないツール
として期待されるようになるはずです。
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>最近のたんぱく質の研究で、細胞膜で
>細胞内外の物質のやりとりをする
>「膜たんぱく質」の働きに注目が
>集まっている。
>多くの薬が、この膜たんぱく質に働いて
>効果を出すとされる。
>医薬品開発につなげようと、この働きや
>構造を解析する研究が盛んだ。
>ただ、スプリング8で膜たんぱく質を
>調べるには、膜たんぱく質を効率よく
>集めて結晶にしないと光の明るさが
>足りない。これまで、膜たんぱく質を
>調べて、薬剤耐性菌が薬を排除する
>仕組みの一端を解明した。
>しかし、膜たんぱく質を結晶にするのは
>職人技で、約2割しか結晶にならない
>ため、成果は少なかった。
>細胞内で生命活動を担うたんぱく質が
>どう働いているのか、直接見ることが
>できる
>X線に詳しい難波啓一大阪大教授は
>「XFELの光は、スプリング8より
>10億倍も明るく、結晶がなくても
>たんぱく質が1分子あれば、その姿を
>詳細に観察できると期待される」
>と話す。
>X線撮影のように中身を透かして見る
>ことができ、1ナノメートル
>(ナノは10億分の1)よりさらに小さい
>原子レベルの姿が分かる。
>ナノを照らす光は将来的
>に科学技術の発展に不可欠。
すごいことだと思います。
正に「夢の光」です。
今まで見ることが出来なかったものを
見ることが出来る。
人はタンパク質で出来ています。
そのたんぱく質を詳細に観察できるように
なれば、上記で述べているように
新薬開発に期待が持てます。
思っても見なかった発見ももたらされると
思います。
お金はかかりますが、それ以上の成果が
あると私は考えます。
多くの人の命を救うことに繋がるのです。
>「夢の光」は来年3月に発射される。
大いに期待したい。
関連投稿です。
今までの最高レベルです。
「世界最小のX線ビーム、細胞内の
レントゲン写真も可能に」
この壁を越えます。
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