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2010年10月11日 (月)

核エネルギー生成機構の数値シミュレーションに画期的な理論

核エネルギー生成機構の数値
シミュレーションに画期的な理論
-時間依存平均場理論に基づいた
新理論を開発-

平成22年10月7日
独立行政法人 理化学研究所

詳細は、リンクを参照して下さい。

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 独立行政法人理化学研究所(野依良治
理事長)は、最新のスーパーコンピュータ
を1,000年以上使い続けても達成できない
ほどの膨大な計算量を必要とするため、
これまで理論的な解析ができなかった
核分裂反応(核エネルギーを原子炉内で
生成する反応)の微視的シミュレーション
を、シンプルな近似を導入することで
計算可能にする画期的な理論の開発に成功
しました。

 これにより、従来の理論による計算量を
一気に1万分の1以上も圧縮することが可能
になります。

 理研仁科加速器研究センター(延與秀人
センター長)中務原子核理論研究室の
中務 孝准主任研究員、江幡修一郎
(ジュニア・リサーチ・アソシエート)と
筑波大学計算科学研究センターの矢花一浩
教授らによる共同研究の成果です。

 金属を極低温まで冷やすと電気抵抗が
無くなる超伝導現象は有名ですが、
これは、電子が対になって凝縮することで
引き起こされる量子現象です。

 重い原子核中の陽子・中性子も、これと
同じような対凝縮※1を起こしていることが
知られています。

 このような原子核が光やほかの原子核と
反応すると、原子核に大きな変形を誘起し、
核分裂を起こすことがあります。

 対凝縮を起こした陽子と中性子の動きを
直接扱い、このような反応を記述する
数値計算は、これまでその膨大な計算量の
ために、最新のスーパーコンピュータを
用いても不可能とされていました。

 研究グループは、時間依存平均場理論※2
の新たな方程式を求め、これに対テンソル
の対角近似※3というシンプルな近似を導入
することで、計算コストを一気に1万分の1
以上も圧縮することができることを
示しました。

 この新しい理論を進展させ、現在理研が
建設を進めている次世代スーパー
コンピュータ「京」を利用することで、
核物理学者の夢である核分裂反応のミクロ
なメカニズムの解明が現実味を帯びて
きます。

 今後、この理論を応用することにより、
これまで利用されてきた核エネルギーの
微視的な生成機構の解明だけでなく、
原子力技術の発展に必要な核データ、
新しい原子炉の可能性の探求などが可能に
なります。

 また、依然謎とされる宇宙における
元素合成過程の研究にも寄与すると期待
されます。

 本研究成果は、米国の科学雑誌
『Physical Review C』オンライン版
(9月9日付け)に掲載され、特に重要な
ハイライト論文として、米国物理学会の
オンライン雑誌『Physics』(9月27日付け)
に取り上げられました。
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素晴らしい成果のようです。
快挙と言って良いのでは?

>計算コストを一気に1万分の1以上も
>圧縮することができる
ということです。すごいですね。

いままでシミュレーション出来なかった
ことが出来るようになる。

核実験なしで、核反応のシミュレーション
が可能となったということでしょうか?

>開発した理論の応用は核分裂に限らず、
>さまざまな核反応を記述することが
>可能で、宇宙における元素合成過程の
>解明といった物質の起源に迫る研究
>にも寄与します。
素晴らしい。

ますます次世代スーパーコンピュータ
「京」に期待がかかってしまいます。

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