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2010年10月19日 (火)

規制緩和 米を見習うな

規制緩和 米を見習うな
2010/10/19
朝日新聞「専門職エレジー」より
ジャーナリスト:堤 未果さん

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 専門職の没落は米国では顕著だ。

 病院の株式会社化が進み、株主の利益を
極大化するため人件費が大幅に削減された。
 その結果、医師の負担は加重になり、
過労による医療ミスで訴訟が増え、保険料
負担で生活苦に陥る医師が増えた。

 70年代末に規制緩和した航空業界では
パイロットの過労による事故が問題化。

 初めから市場化されている保育士などは
時給5ドル程度でくるくる取り替えられて
いく。

 メディアがバラ色に描く規制緩和を
政府が政策として次々と進め、格差は
拡大。
 その中で、特に中流層は生活が急速に
悪化した。

 そんな米国は、日本の近未来だ。

 人を「モノ」として扱えば経済効率は
上がるが、幸せにはなれない。

 でも、利潤追求が目的の企業を責めても
限界がある。

 見境ない市場化ではなく、どこまでを
「公」として国はまもるのか。
 その線引きを決める過程に「モノ」
ではなく「市民」として参加し、政治に
再生を迫ることが必要だ。
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>人を「モノ」として扱えば経済効率は
>上がるが、幸せにはなれない。
そう思います。

日本は規制が多すぎて規制緩和が必要な
状況であることは理解しています。
でも、なんでも市場原理に任せておけば
良いという規制緩和には賛成しかねます。

規制緩和は市民の幸福につながるもので
なければなりません。
格差の拡大を招くようではどこかが
間違っているのです。

>見境ない市場化ではなく、どこまでを
>「公」として国はまもるのか。
>その線引きを決める過程に「モノ」
>ではなく「市民」として参加し、政治に
>再生を迫ることが必要だ。
同感です。

「公」と考えるものについては、
規制が必要です。

言い換えれば、自由に任せておいて
問題が発生すると判断できるものは
「公」と考えるべきで、何かしらの
規制あるいは制御が必要なのだと
思います。

例えば、医師の偏在問題の解決は
医師の自由意志に任せておいて解決
できるとは到底思えません。

出来るのでしょうか?
出来ないのであれば「公」と考え
イギリスのように強制配置などの
手をうつべきではないのでしょうか?

被害を被るのは一般市民なのです。
市民を入れた議論が必要ではないで
しょうか?

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