“体内時計”に作用する新しい睡眠薬が登場
“体内時計”に作用する新しい睡眠薬が
登場
2010. 10. 22 日経メディカルONLINE
詳細は、リンクを参照して下さい。
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今年7月、メラトニン受容体に作用する
不眠症治療薬、ラメルテオン
(商品名:ロゼレム)が発売された。
現在の睡眠薬の主力である
ベンゾジアゼピン系薬とは作用機序が全く
異なるため、「不眠症治療の選択肢が
増える 」と日大板橋病院精神科教授の
内山真氏は新薬を評価する。
ラメルテオンは、視床下部の視交叉上核
に主に分布するメラトニン受容体に選択的
に結合する。
睡眠に影響する条件は大きく分けて、
恒常性調節系、体内時計系、情動調節系の
3つがあるが(図1)、ラメルテオンは
このうちの体内時計系に作用すること
になる。
通常は夜間に体内で産生された
メラトニンが睡眠を誘発するが、
ラメルテオンはこのメカニズムを擬似的に
再現するというわけだ。
剤形は8mg錠剤のみ。
用量依存性は低いので、
ベンゾジアゼピン系薬のように投与量を
調整する必要はないと考えられる。
ただし、「1~2mg程度の服用でも、
体内時計を動かす作用があるといわれる。
(8mgという用量は)速やかな催眠作用
をもたらすには良いが、ゆるやかに
体内リズムをずらしたいという場合には、
少々多いのではないか」
(ある精神科医)との声もある。
また、副作用が少ない分、
「ベンゾジアゼピン系薬剤よりも睡眠導入
効果は弱そうだ」(同上)とも考えられる。
抗不安作用を有さないため、
情動調節系の不調による不眠に効かない
可能性もある。
どういった不眠の病態に適するのか
については、今後の検討が求められる
ことになるだろう。
ラメルテオンの適応は入眠障害だが、
メラトニン受容体に作用することから、
ジェットラグ(時差ぼけ)や概日リズム
障害にも効果が期待されている。
体内時計の変調全般に対して効果がある
ことは予想できるが、この点についても
「具体的な投与法については使用経験を
積む必要があるだろう」と内山氏は
話している。
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“体内時計”に作用する新しい睡眠薬が登場
しましたが、当然ながら出たばかりなので
「具体的な投与法については使用経験を
積む必要があるだろう」
とのことです。
副作用のリスクは少なそうですね。
ご参考情報です。
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