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2010年10月 9日 (土)

それ比べて意味あるの?――Apple to Orange

それ比べて意味あるの?
――Apple to Orange

2010年10月8日 DIAMOND online

詳細は、リンクを参照して下さい。

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 以下の議論の問題点は何でしょうか

Aさん「最近、子どもに対する虐待が
本当に増えたよね。
 ネグレクトとかもよく話題になるし」

Bさん「この前見た資料だと、統計を取り
始めた1990年に比べて、児童虐待の
相談件数は30倍以上に増えたんですって。
 30倍以上よ!」

Aさん「いやな時代よね」

Bさん「本当に」

Aさん「でも、30倍以上ってすごいわね。
 平成時代になって、どんどん若い親が
無責任になっているのかしら。
 それとも、昔に比べて、子どもに対する
愛情というものが薄れたのかしら」


――解答です

 今回の落とし穴は、“Apple to Orange”
です。
 本来、単純に比較してはいけないものを
そのまま比較してしまい、間違った推論を
してしまうというものです。

 今回のケースでは、児童虐待の相談件数
が、ここ20年ほどで30倍以上に増えた
ことを理由に、若い親が無責任になった、
あるいは子どもへの愛情がなくなって
きたという推論をしています。

 しかし、そもそも、児童虐待の相談件数
は、本当に児童虐待の実態件数を反映して
いると言えるでしょうか。
 見方を変えて言えば、20年前は、
児童虐待の数が本当に現在の30分の1以下
だったのでしょうか?

 常識的に考えれば、やはり急増しすぎの
感があります。
 昔だって、たとえば育児ノイローゼから
児童を虐待する親はいたでしょう。

 このケースでは、児童虐待の
報告件数が、必ずしも児童虐待の実数を
反映していない可能性が高そうです。

 相談件数が増える可能性はいくつか考え
られます。
 たとえば以下のようなものです。

1)マスコミ等の報道によって児童虐待
に対する関心が増した結果、昔だったら
相談しなかったような人でも、相談して
くるようになった

2)児童虐待というものに対する認識の
基準が厳しくなった。
 たとえば、昔であればちょっとした
躾として許容されたような行為
(例:軽くつねる)が、あざが残るなど
して、児童虐待ではないかと疑われる
ようになった

 今回のケースでは、こうした要因が
重なり、「報告件数」が増えた可能性が
考えられます。

 おそらく、「ネグレクト」などの
報告件数も似たような傾向にあるで
しょう。

 「ネグレクト」という概念は比較的最近
のものです。
 概念がない時代には、そもそも測定すら
されていません。
 「今考えれば、あれはネグレクトだった」
という事例もあったはずですが、昔は
そうした考え方が浸透していなかった
ため、報告件数だけを見ると、近年に
なって急増しているように見えてしまう
のです。

 このケースに限らず、何か数字を比較
するときには、「比較して意味があるか」
ということに強く注意する必要があります。

 以下は、よく起こりがちな
“Apple to Orange”のパターンです。

・定義が違う(例:C国とD国では
「失業者」の定義が違うのに、単純に
失業率を比べてしまう)

・調査対象が違う(例:E社の従業員
満足度調査は正社員のみ対象なのに対し、
F社ではフルタイムの契約社員や派遣
社員すべてを対象に調査を行っている)

・集計方法が違う(例:G新聞社の調査は
電話アンケート、H新聞社の調査は
インターネット調査)

・時期や場所が違う(例:去年の調査は
繁忙期で余裕のない時期、今年の調査は
閑散期で余裕のある時期に行った)

 数字は、1つの数字のみでは意味を持ち
ません。
 別のある数字(過去の数字、
予算の数字、他社の数字など)と比べて、
初めてそこに意味合いが生まれます。
 だからこそ、本当に比べて意味のある
数字同士となっているのか、言い換えれば、
“Apple to Orange”ではなく、
“Apple to Apple”になっているかに
注意を払わなければいけないのです。
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そうですね。
注意したいと思います。

政府発表の統計数値などは、
その取得方法、条件などについて
公開されているのでしょうか?
注意して見て行きたいと思います。

比べて意味のあるものかどうか?
その条件について、

基本は数値で比較するのが正しいやり方
だと思っています。
定性では駄目で定量化しないと比較の
しようがない。

その時気をつけないといけないのは、
“Apple to Apple”になっているか?
ということですね。

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