「生態系破壊の損失、年420兆円」 国連の研究責任者
「生態系破壊の損失、年420兆円」
国連の研究責任者
2010年8月27日 朝日新聞
詳細は、リンクを参照して下さい。
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生態系の経済的な評価を試みる国連環境
計画(UNEP)の研究で責任者を務める
パバン・スクデフ氏(50)が26日、朝日
新聞の取材に応じ、「生態系の破壊による
世界の経済的損失は、年間5兆ドル
(約420兆円)以上」とする試算を明らか
にした。
今年10月に名古屋市である生物多様性
条約第10回締約国会議(国連地球生きもの
会議)で最終報告書を発表し、自然保護の
重要性を訴える。
報告書「生態系と生物多様性の経済学」
(TEEB)は、「ただ同然」と考えられ
がちな自然の価値を金銭に置き換えること
で、開発による生態系の損失や保全・回復に
かかるコストを、市場経済に組み込むことを
目指す。
企業活動や投資の流れに大きな影響を
与える研究として注目されている。
損失額は様々な要素を組みあわせて計算。
サンゴ礁の劣化を例にとると、そこに生息
する魚介類の、食品や装飾品としての価値
のほか、水を浄化する機能の価値や、
ダイビングなどの観光産業としての価値など
を加える。
世界全体の損失額についてスクデフ氏は
「現時点で5兆ドル規模になると見込んで
いる。
海の生態系の損失分などまだ加えるべき
要素が残っており、最終的にはもっと大きな
数字になる」と述べた。
このまま新たな対策を打たなければ、
2050年に損失額は、世界の国内総生産
(GDP)の1~7%にあたるだろうと警告
した。
生態系の損失が進んでいるのは、「市場
経済が生態系の価値をこれまで正しく評価
してこなかったからだ」と指摘。
欧州の企業を中心に、生態系に価値づけし、
その価値を事業費用の見積もりなどに織り
込む考え方が広がっており、「日本の企業
や政治家も価値の転換が起きていることに
気づいてほしい」と述べた。
(山口智久、平井良和)
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「生態系破壊の損失は私たちが漠然と考えて
いたより遙かに莫大な損失になるのだと
言っています。」
このことは、真剣に検討すべきことのように
思われます。
我々は、簡単に目先の利益のために自然を
破壊しますが、その損失をまじめに考えて
きたでしょうか?
>欧州の企業を中心に、生態系に価値づけ
>し、その価値を事業費用の見積もりなど
>に織り込む考え方が広がっており、
>「日本の企業や政治家も価値の転換が
>起きていることに気づいてほしい」
>と述べた。
日本の企業も、政治家も、何も考えて
いないし、気づいていないと言っている
ようですが、、?
こういうところでこそ世界のリーダーに
なって欲しいものです。
諫早湾干拓事業はどうだったのでしょうか?
干拓事業によって失われたものと、得たもの
は金額にするとどうなるのでしょうか?
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