帯状疱疹後神経痛にGABA誘導体が使用可能に
帯状疱疹後神経痛にGABA誘導体が使用可能に
2010. 8. 12 日経メディカルONLINE
詳細は、リンクを参照して下さい。
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消炎鎮痛薬が効かず治療に難渋することが
多い帯状疱疹後神経痛(PHN)。
今年になって、PHN の第一選択薬の
GABA誘導体と、経皮吸収型オピオイドが
使えるようになり、PHN の治療戦略は大きく
変わってきた。
PHNは帯状疱疹後に残存する神経障害性
疼痛。高齢者や何らかの疾患で免疫能が
低下した人で発症リスクが高いことが知られ
ている。
非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)が
効かず、治療に難渋することが多い厄介な
慢性痛だ。
そのPHNに対する新規治療薬として、今年
6月22日、プレガバリン(商品名リリカ)が
発売された。
プレガバリンは、抗てんかん薬の
ガバペンチン(ガバペン)と同系統の薬で、
γアミノ酪酸(GABA)の誘導体の一つ。
神経系に分布するカルシウムイオン
チャネルに作用し、興奮性神経伝達物質の
放出を抑制する。
国際疼痛学会などはPHNをはじめとする
神経障害性疼痛の第一選択薬の一つに
プレガバリンを位置付けている(図1)。
駿河台日大病院病院長で麻酔科教授の
小川節郎氏らが国内で行った臨床試験の結果
では、プレガバリンは投与開始後約1週間で
PHNの痛みを有意に抑制することが分かって
いる(図2)。
加えて、痛みによる不眠の改善効果も確認
された。
また、約1年間の長期投与においても痛み
の抑制効果が持続していた。
プレガバリンと同様に第一選択薬となる
ガバペンチンや三環系抗うつ薬は日本で販売
されているが、どれもPHNに対しては保険
適用となっていない。
そのため、プレガバリンが発売される
前は、これらの薬剤がPHNに適応外使用
されていたのが実情だ。
国内で販売されているガバペンチンの多く
がてんかん患者ではなく、PHNの患者に使用
されていたという指摘もあるほど。
小川氏は「第一選択薬が日本でも利用
できるようになったことは喜ばしい」と
歓迎する。
加えて小川氏は、「プレガバリンの副作用
は、めまいや傾眠などが多いが、ほかの
抗てんかん薬で問題となる肝機能障害など
の嫌な副作用は少ない。
また、プレガバリンは1日2回投与であり
コンプライアンスも良いだろう」と語る。
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帯状疱疹後神経痛(PHN)に悩まされていた
人達には朗報ですね。
でも、神経障害性疼痛はPHNに限ったもの
なのでしょうか?
>国際疼痛学会などはPHNをはじめとする
>神経障害性疼痛の第一選択薬の一つに
>プレガバリンを位置付けている
と言ってますよね。
もっと広く保険適用とすべきでしょう。
適用すべき疾患はもっと多いはず。
何故、日本はこうも遅いのか?
理解できない。
医療費を削減することしか頭にない
人がコントロールしているから。
としか思えない。きっとそう。
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