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2010年7月 5日 (月)

第32回 ムードに左右される政治家、客観的になれる官僚

第32回 ムードに左右される政治家、
客観的になれる官僚

2010/06/28 IT Pro

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 先週6月24日に参院選が告示され、選挙戦
に突入しました。
 選挙が始まると、政治家による情報発信、
マスコミによる情報発信は、より偏ったもの
になりがちです。

 私は、選挙に左右されない中央省庁の官僚
こそが、もっと「発信されにくい情報」に
着目し、それを発信したり、発信を促したり
するような施策を実行するべきだと考えます。


 人材派遣規制の影響を発信することこそ
官僚の役割
-----
 中央官庁のキャリア官僚は、受験戦争の
勝者であり、日本人最高峰の頭脳を誇って
います。
 こうした人たちに望みたいことは、
“レベルの低い国民”を慮って情報を取捨
選択したり編集することをやめて、その時々
の政権政党の利害に反してでも、様々な情報
を発信していくことです。

 例えば、人材派遣業に対する規制強化が
進む過程で、企業の雇用がどう変化して
いくかの事実を淡々と調査・発信してほしい
のです。

 派遣契約を規制することで、請負契約に
移行しつつ実質的には何も変わらない“偽装
請負”はどの程度あるのか。

 直接雇用に分類される期間契約社員の実質
賃金・実質雇用期間は、派遣社員当時の
それと比較して改善されているのか。

 日本の法律で十分に保護されない外国人
雇用がどこでどのように広がっているのか。

 新卒の就職状況、子育てから復帰後の再
就職状況などはどうなっているのか。

 こうした事実は定点観測したうえで、
情報発信する価値がありそうです。

 起きている事実を客観的に情報発信する
だけでなく、国民の意見が偏らずに出てくる
工夫をしたうえで意見情報を収集・発信する
ことにも意義があると考えます。


 消費税に関する情報発信を政治家に期待
できる?
-----
 中央省庁の官僚は、政治家にできない役割
を果たせるはずです。

 彼ら・彼女らは、選挙に左右されること
なく国民に仕える役割として原則的に定年
まで勤めることになっていますから、長期
かつ客観的な観点で、国民にとって論点を
提供するような情報を発信したり、情報が
発信できる基盤を整備したりするべきでは
ないでしょうか。

 テレビが普及した時に「一億総白痴
(はくち)化」という過激な表現で警鐘を
鳴らした人がいました。

 情報化がここまで進展した今、情報を
発信する動機を持つ人の情報ばかりが目に
付くようだと「一億総誤解」に陥る恐れ
すらあります。

 政策の狙いが実現できているのか、別な
問題を生んでいないかなどの情報は、政権
政党と一体化していた以前の中央省庁
・官僚組織であれば、自己正当化のために
情報開示しづらい面があったと思います。

 しかし、中央省庁の官僚たちは、今後は
政権交代が頻発すると開き直ることもできる
はずです。

 中央省庁は、国民のために働くという本来
の目的に従った客観的な情報提供を、高度に
情報化された社会基盤を存分に使って発信し
続けてほしいと願います。
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同感です。

正しく評価する為には、偏りのない、客観的
な情報が必要です。

現在ある問題点には何があって、どう変化
してきているのか?

改善してきているのか?
そうではないのか?
評価出来る情報が欲しいのです。

定点観測が必要です。
評価するには情報が不足しています。

表面的で、偏った情報しか流れていない
ように思えます。
マスコミはどうしてこんな程度の低い情報
しか流せないのだろう?
許認可権を政府に握られているから
だろうか?

私も、
>中央省庁は、国民のために働くという本来
>の目的に従った客観的な情報提供を、高度に
>情報化された社会基盤を存分に使って発信し
>続けてほしいと願います。

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