ナノグラムレベルのRNAから遺伝子発現をキャッチする新解析手法を確立
ナノグラムレベルのRNAから遺伝子発現を
キャッチする新解析手法を確立
-2つの新たな解析手法がRNAの網羅的な
機能解析を促進-
平成22年6月14日
独立行政法人 理化学研究所
詳細は、リンクを参照して下さい。
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独立行政法人理化学研究所(野依良治
理事長)は、イタリアのSISSA※1(Scuola
Internazionale Superiore di Studi
Avanzati)と共同で、従来のCAGE法※2の
感度を1,000倍以上向上させ、ナノグラム
レベル(ng:1ngは10-9グラム)のmRNAを
解析して遺伝子の転写開始点を決定すること
ができるnanoCAGE法と、mRNA鎖の5´末端
※3と3´側※3の両方の配列を一度に解析
することができるCAGEscan法という2つの
高感度な新遺伝子発現解析方法を開発
しました。
理研オミックス基盤研究領域(OSC、林崎
良英領域長)のピエロ・カルニンチ チーム
リーダーと SISSA神経生物学部門の
ステファノ・グスティンチッチ(Stefano
Gustincich)博士らの共同研究による成果
です。
両手法を導入することで、研究グループが
「RNA新大陸※5」と名付けた全遺伝子の半分
以上を占めるncRNA※6に関する知見を増やし、
これまで、ほとんど不明確なまま取り
残されてきたRNAの理解が飛躍的に向上する
と期待できます。
この成果は、英国の科学雑誌『Nature
Method』の7月号に掲載されるに先立ち、
オンライン版(6月13日付:日本時間6月14日
)に掲載されました。
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素晴らしい成果のようです。
>これまで未知であった部分のRNAという
>転写産物全体の解析が可能となるだけ
>でなく、生命の維持活動に欠かせない
>神経細胞などが産出する微量なmRNAの
>機能も解析することができるように
>なりました。
ということです。
「RNA新大陸※5」の知見が増え、これまで
取り残されてきたRNAの理解が飛躍的に向上
する可能性が出てきたということです。
期待しましょう。
>将来的には、がんに対する個別診療など、
>医療分野への応用に貢献する手法になる
>と考えています。
個の医療の実現にさらに近づいたと言えます。
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