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2010年3月15日 (月)

絶縁体に電気信号を流すことに成功

絶縁体に電気信号を流すことに成功
-省エネデバイスに新展開-

平成22年3月11日
科学技術振興機構(JST)
東北大学金属材料研究所
慶應義塾大学

詳細は、リンクを参照して下さい。

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 JSTの目的基礎研究事業の一環として、
東北大学金属材料研究所の齊藤 英治 教授
らは、電子の自転「スピン」注1)を用いる
ことで絶縁体に電気信号を流す方法を
発見しました。
 通常、絶縁体には電気が流れませんが、
齊藤教授らの研究では最新の方法で電気
信号をスピンに変換して磁性ガーネット
結晶注2)と呼ばれる絶縁体へ注入、
絶縁体中を「スピンの波」として伝送し、
再び電気に変換することによって、絶縁体中
も電気信号を伝送できることを発見
しました。

 この電気信号伝送は、省エネルギー技術
へ応用できます。

 通常の金属や半導体を流れる電流は、
ジュール熱注3)と呼ばれるエネルギー損失
を伴います。
 これを回避するためには、摂氏マイナス
百度以下の非常な低温でのみ発現する
超伝導現象を用いるしかありませんでしたが、
今回発見された絶縁体中の伝導にはこの
ジュール熱の発生がなく、かつ室温でも
動作することから、新しい省エネルギー
情報伝送手法としても注目されます。

 この成果は、齊藤教授がこれまでに
培ってきた固体中の相対論効果
(スピンホール効果、逆スピンホール効果)
の開拓など、スピンをエレクトロニクスに
結び付けるための要素技術についての
先駆的研究が実を結んだものです。

 本研究は、慶應義塾大学 大学院理工学
研究科 修士課程2年の梶原 瑛祐氏、
東北大学金属材料研究所の前川 禎通 教授
と高梨 弘毅 教授、FDK社との共同で
行われました。

 本研究成果は、2010年3月11日
(英国時間)発行の英国科学雑誌
「Nature」に掲載されます。


<今後の展開>
 現在のIT社会を支えているコンピュータ
や通信技術に利用されている素子は、
いずれも金属や半導体を用いているため、
ジュール熱によって多大なエネルギー損失を
生じます。
 このエネルギーロスは素子の小型化
・高性能化に対する大きな問題であり、
素子開発は発熱との戦いと言ってもよい
状況です。
 本研究で初めて開拓された絶縁体を
使った電気信号伝送方法は、従来の素子が
抱えていた発熱によるエネルギーロスの
問題を根本的に解決しうるものです。
 環境に配慮した省エネルギーな電子技術
開発への貢献が期待できます。
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今後の発展に大いに期待したい。

どの程度の電流を流せるのか、
応用範囲は、どの程度なのか?
詳細は、分かりませんが、超伝導以外で、
ジュール熱の発生なしに信号を流せる
というのは、画期的だと思います。

素晴らしい研究だと思います。

現在のスーパーコンピュータの消費電力
は膨大と言って良い。

この解決に貢献できるということかな?
信号伝送も、何もかも、ジュール熱の
発生なしに信号を流すことは、不可能
なのです。

適用範囲次第ですが、影響大と思います。

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