燃料も抽出、次世代分離膜に期待
燃料も抽出、次世代分離膜に期待
(科学技術部記者 小玉祥司)
更新日:2010-02-05
日経産業新聞online
詳細は、リンクを参照して下さい。
---------------------------------------
次世代分離膜と期待されているカーボン膜
がいよいよ実用化段階に入ろうとしている。
アルコールなどの有機溶剤や高温といった
既存の分離膜が苦手な場面で利用でき、
気体の分離にも強いのが特徴だ。
二酸化炭素の回収やバイオエネルギーの
精製をはじめ、様々な化学合成の大幅な
省エネにも役立つ。
カーボン膜には大きさが0.2?0.4ナノ
(ナノは10億分の1)メートルの微細な
穴が無数にあいていて、小さな分子だけを
通して必要なガスや物質を分離に使う。
以前から、研究室レベルでの性能の
高さは認められていたが、実用化する
にはコストとともに柔軟性の高い中空糸
を作る、という課題があった。
従来のカーボン膜はもろくて折れやすく、
中空糸を束ねてフィルターを作ることが
できなかったからだ。
産総研はこうした問題を解決、
カーボン膜の中空糸をまるめても折れない
柔軟性を持たせることに成功した。
ガスや液体を分離・ろ過する分離膜には、
すでに広く利用されている高分子膜や
アルコール脱水などに使われ始めた
ゼオライト膜がある。
しかしカーボン膜は高分子膜が使えない
有機溶剤や高温など厳しい条件にも強く、
また、ゼオライト膜が苦手な気体にも
利用できる。
高分子膜やゼオライト膜は日本企業が
得意としており、これにカーボン膜が
加わればさらに分離膜の用途を広げる
ことができる。
新エネルギー開発や省エネの両面から
環境問題を解決する技術としても期待でき、
日本産業が世界をリードする役にも
立ちそうだ。
---------------------------------------
いろいろな膜があるんですね。
これで、今まで出来なかった分離が出来る
フィルターができそうです。
日本産業が世界をリード出来ると良い
ですね。
| 固定リンク
「科学関連ニュース」カテゴリの記事
- 世界初、100:1の減速比でも逆駆動可能なギヤを開発―ロボットの関節やEVの変速機などへの展開に期待―(2019.12.04)
- 全ての光を吸収する究極の暗黒シート-世界初!高い光吸収率と耐久性を併せ持つ黒色素材-(2019.09.03)
- バイオプラスチック原料を大量合成する技術を開発 ~環境調和型触媒反応プロセスによる,再生可能資源を活用したバイオ化学品製造技術~(2019.07.24)
- 「亀裂」と「光」で世界最小サイズの絵画の作製に成功 -インクを使わずに超高精細な印刷が可能に-(2019.06.25)
- 福島原発事故によって飛散した放射性微粒子の溶解挙動を解明(2019.05.16)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント