東北初の実証実験始まる 衛星利用の遠隔病理診断
東北初の実証実験始まる
衛星利用の遠隔病理診断
(2010/01/28) 岩手日報
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岩手医大医学部病理学講座の沢井高志教授
(61)ら研究グループは27日、宇宙航空
研究開発機構(JAXA)と連携し、超高速
インターネット通信衛星「きずな」
(WINDS)を利用した遠隔病理診断の
実証実験を始めた。
東北では初めて。矢巾キャンパスから盛岡
市内丸の同大に病理画像を伝送し、操作や
画像の鮮明さなどを確認した。
実験は、摘出した組織や細胞から病気診断
などを行う病理専門医が全国的に不足して
いることから、地理的な制約が少ない衛星を
活用した新たな遠隔病理診断の手段として
実用化するのが狙い。
両キャンパスをWINDSでつなぎ、
矢巾キャンパスから送信した肺がんや
大腸がん、胃カメラで撮影したピロリ菌
などの画像を内丸で受信。
離れた場所から現地の顕微鏡の倍率や
ピントを合わせるなどの操作を行った。
沢井教授は「予想以上に画像が鮮明だ。
衛星のためタイムラグは若干あるが、
診断するのに問題はない」と説明。
「今後は実験結果を分析し、病理医や
医師不足を補う形で役立てたい」と
話した。
実証実験は、文部科学省の2009年度
宇宙利用促進調整委託費「衛星データを
利用した新規利用開拓プログラム」の一環。
同プログラムは本年度から2年間行われ、
10年度には沖縄県の琉球大と遠隔病理
診断を実験する。
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良い試みだと思います。
診断するのに問題はないということです。
ITはこういう所にこそ有効に使って欲しい。
これで少しでも、病院間の格差が少なく
なれば素晴らしいことです。
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