高強度で自己修復性のあるアクアマテリアルの開発に成功
高強度で自己修復性のある
アクアマテリアルの開発に成功
平成22年1月21日
科学技術振興機構(JST)
詳細は、リンクを参照して下さい。
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JST目的基礎研究事業の一環として、
東京大学 大学院工学系研究科の相田 卓三
教授らは、高強度で透明なアクアマテリアル
の開発に成功しました。
このアクアマテリアルは、95%以上の
水分を含んでいて、2~5%の層状粘土鉱物
(クレイ)注1)と、わずか0.4%に
満たない有機高分子化合物と水を混ぜる
だけで簡単に得られ、今までに知られている
どの含水材料よりはるかに高い強度を持ち、
形状保持性とともに自己修復性も有して
います。
これらの優れた性質は、このアクア
マテリアルの分子が非共有結合性の相互
作用のみによって形成されているためです。
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<今後の展開>
今回開発された水を主成分とする
アクアマテリアルは、環境に優しく、
容易に作製することができます。
また、非共有結合でできているために
自己修復性であるという特徴と十分な
強度を持つことからどんな形にも成形する
ことや、いくつもの成形物を貼り合わせて
より複雑な形状にすることもできます。
さらに生理活性物質を取り込むことも
できるので、異なる酵素活性を持たせた、
いくつかのブロックを貼り合わせて反応
シーケンスの場をデザインできる可能性が
あります。
このように、今回開発した材料は究極の
環境無負荷材料のプロトタイプとして、
「超分子化合物」や「主に水でできた材料」
は強度がなく実用できないという従来の
概念を打ち破り、バイオリアクター用材料
および骨、軟骨などの再生材料や代替材料、
アクチュエーター材料など、さまざまな
応用分野を切り開く可能性を持つものです。
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究極の環境無負荷材料のプロトタイプ
ということで画期的。
主に水で出来た材料とは思えない。
これからの展開に期待、
というところですね。
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