皮膚から直接神経細胞、iPS使わず新方式
皮膚から直接神経細胞、
iPS使わず新方式
(2010年1月28日10時21分 読売新聞)
詳細は、リンクを参照して下さい。
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iPS細胞(新型万能細胞)を使わず、
マウスの皮膚細胞から直接、神経細胞を
作り出すことに、米スタンフォード大の
研究チームが成功した。
神経以外にも様々な組織や臓器の細胞を
作り出せる可能性があり、人に応用
できれば、iPS細胞よりも安全で簡便な
方法として再生医療などに役立ちそうだ。
28日付の科学誌ネイチャーに発表する。
研究チームは、マウスの神経細胞ができる
時に働く遺伝子19種類を選んだ。
うち3種類を同時に生後3日のマウスの
皮膚細胞に入れると、細胞の形が変化し、
約10日後には色々な種類の神経細胞に
なった。
国立成育医療センター研究所の阿久津英憲
・生殖技術研究室長は「鍵になる遺伝子が
わかれば、どんな細胞もできることが
ハッキリした」と高く評価。
遺伝子の組み合わせを変えれば、神経以外
にも様々な細胞を作り出せる可能性がある。
細胞を受精卵に近い状態に若返らせる
iPS細胞を再生医療に使う場合、患者へ
の移植まで最短で2か月かかるうえ、
腫瘍しゅようができやすい。
新方式では若返りは起きていないと
みられ、iPSの課題をかなり解決できる
一方、細胞を大量に増やせないなどの
欠点がある。
山中伸弥・京都大教授の話「人の細胞
でも可能かどうかなど、さらに検討が
必要だが、今後の発展次第では
(再生医療や創薬に)使える可能性がある」
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こんな方法があるんですね。
一長一短がありそうです。
でも解決策は、一つではなく多様に
ならざるを得ないと思います。
ES細胞研究も、iPS細胞研究も、
今回の研究も目指すものは一つ。
共に、安全で有効な治療法を目指すのみ。
期待しています。
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関連記事として
「神経幹細胞:慶応大チーム、作り出す
ことに成功」
毎日新聞 2010年1月28日 東京朝刊
があります。ご参考。
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慶応大の岡野栄之教授(再生医学)の
研究チームは27日、大人のマウスの
線維芽細胞に複数の遺伝子を導入し、
神経細胞の元になる神経幹細胞を作り出す
ことに成功したことを明らかにした。
導入した遺伝子は、米スタンフォード大
の研究とは全く異なり、できた神経幹細胞
から、神経細胞や神経細胞の働きを支える
「グリア細胞」を分化させることにも成功
したという。【須田桃子】
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期待しちゃいますね。
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