電子機器から希少金属回収する小型装置開発
電子機器から希少金属回収する
小型装置開発
2009年12月18日 サイエンスポータル
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携帯電話などを数分で解体、部品中に
含まれる希少金属を手早く回収可能にする
小型装置を物質・材料研究機構の研究
グループが開発した。
供給不足や枯渇が心配されている希少金属
の供給源に使用済み電子機器などが成りうる
という「都市鉱山」の考え方が近年注目
されている。
東北大学選鉱精錬研究所の南條道夫教授ら
によって提唱された。
この「都市鉱山」から実際に「都市鉱石」
を回収する方法の実用化を狙っている
原田幸明・同機構元素戦略センター長らが
開発したのが、今回の小型装置。
使用済みの小型電子機器を破壊、解体して
希少金属を含んだ基盤などを露出、分離可能
にする「破解機」と、破壊された後に
得られたチップなどを粉々にする「三次元
ボールミル」の2つからなる。
破壊機は携帯電話機などの小型電子機器
が場所によって強度が異なることを利用し、
ねじり力を加えることで携帯電話機なら
わずか数秒でバラバラにできる機能を持つ。
「三次元ボールミル」は、ジャイロこま
のように縦横2つの方向に回転する軸を持ち、
容器(ボール)内に置いた破解後のチップを
効率的に離脱、粉化する。
こちらも携帯電話機なら数分程度しか
かからない。
どちらの装置も、共同開発企業である
押鐘、ナガオシステムとの連名でそれぞれ
特許出願済み。
小型で自治体などでも使いやすいこと
から、「都市鉱石」製造は実用化に向けて
大きく前進した、と研究グループは
言っている。
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「都市鉱山」是非発掘してほしい。
なにせ、資源の無い国。
有効利用しない手はない。
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