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2009年12月17日 (木)

延命治療中止 有罪確定でも重い課題が残る(12月11日付・読売社説)

延命治療中止 有罪確定でも重い課題が
残る

(12月11日付・読売社説)

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 患者の延命治療を中止した医師を殺人罪に
問うかどうか。
初めて最高裁が判断を示した。

 川崎市内の病院で、昏(こん)睡(すい)状態
となった男性から呼吸を助ける気管内
チューブを抜き、筋弛緩(しかん)剤を投与
して死亡させた医師に対する裁判である。

 最高裁は殺人罪の成立を認めた東京高裁
の判決を支持し、被告の上告を棄却した。
懲役1年6月、執行猶予3年とした高裁
判決が確定する。

 最高裁は「患者には脳波などの検査が
行われておらず、回復可能性や余命について
的確な判断を下せない状況だった」と指摘
し、そうした中での治療中止は許容できない
とした。

 延命治療の中止を拙速に判断することを
戒めるものだ。重く受け止めねばならない。

 同時にこの裁判は、延命治療をどこまで
行うべきかという、さらに重い問いを
残した。
1審からの判決の流れも、問題の難しさを
浮き彫りにしている。

 被告の医師側は、死期が迫る中で治療を
中止したのは家族の要請であり、筋弛緩剤
は症状緩和のために投与したもので患者の
死因ではない――などとして、刑事責任を
問われない事例であると主張していた。

 裁判所は一貫して被告の主張を認め
なかった。
1審の横浜地裁は「家族らが了承したと
軽信し、許される一線を逸脱した」と医師
を指弾し、懲役3年、執行猶予5年の判決
を出した。

 だが、2審の東京高裁は、「治療中止を
独断で決めた」などと1審同様に厳しく批判
しつつも、情状面では大きな配慮を見せた。

 「治療中止について法的規範も医療倫理も
確立していない状況で(医師の)決断を
事後的に非難するのは酷」と述べて、刑を
1審の半分に減じたのである。

 高裁判決はさらに、延命治療の中止が
認められる条件などについて、「抜本的に
解決するには法律の制定かガイドラインの
策定が必要だ」とも付言している。
上告棄却の決定により、最高裁も高裁の
見解を認めたと言える。

 この事件を機に、厚生労働省や日本医師会
などが、延命治療を中止する場合には複数
の医師らで検討する、といった指針の策定を
試みているが、まだ十分なものは
できていない。

 中止判断に疑問が生じた場合には、
どのような場で検証され、どこまで責任が
問われるのか。
具体的な議論に踏み込み、指針の確立を
急ぐ必要があろう。
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治療中止について、法的規範も医療倫理も
確立していない状況下にある以上、
この判断は、やむを得ないものかも
しれませんが、

果たしてこれは、正当だろうかと思う。

早急な、法律、ガイドラインの整備を希望
します。

尊厳死は、保障されるのでしょうか?
気になるところです。

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