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2009年11月15日 (日)

上流ダム維持 年10億円

上流ダムとは、建設予定の八ツ場ダムの
上流に位置する品木ダムのことだ。

以下朝日新聞の記事より(2009/11/14)
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 ダムが計画されていた吾妻川流域の水質には、
問題があった。強い酸性なのだ。

 首都圏の水瓶の利根川に流れ込む吾妻川は、
かつて、「魚もすまぬ死の川」と呼ばれた。

 国は、八ツ場ダム計画時、ダム予定地で
調査をした。
 酸性度は、pH2~3(レモン果汁とほぼ同じ強酸性)
だった。
 鋼板は8割、コンクリートは1割前後が溶ける。

 これを防ぐ為に、酸性水をせき止める品木ダムと
中和工場を建設した。

 中流に設けた中和工場では石灰水を投入し、
人工的に化学反応を起こしている。
 その結果できた水酸化物を沈殿させ、水と
分離させる役目を品木ダムが負っている。

 だが、沈殿物は想定を大きく上回るペースで
増え続け、ダムの寿命が危ぶまれている。
 当初、国はダムが50年はもつと想定していたが、
88年からは沈殿物や土砂をすくって近くの山中の
処理場に廃棄している。
 年に2万6千トンを捨てているが、ダム湖には
その倍のペースで沈殿物がたまり、貯水容量の
8割以上をしめている。こうした沈殿物には、
川の水に含まれる高濃度のヒ素などの有害物質
も含まれている。
 沈殿物が溜まり続ける以上、新たな廃棄場所を
確保し続けなければならない状態で、年約10
億円の維持管理費がかかっている。

 これだけの手間と金をかけているにもかかわらず、
品木ダムで中和できているのは、吾妻川水系の4割
の流量にとどまる。
 残り6割は中和化の対策はとられていないし、
拡大の目処も立っていない。
 利根川は、首都圏の水瓶だ。
 そこに流れ込む吾妻川の水質問題は、八ツ場ダム
が建設されても、されなくても、首都圏の飲み水に
直結する問題だ。
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八ツ場ダムを建設することによる、治水、利水
の効果は、怪しいものだが、

本当に水が必要というのなら、八ツ場ダム
建設以前に、この問題を解決しないと
いけないのではないか?

水質問題の解決なくして、
八ツ場ダムもなにもあったものではない。

解決出来なければ、水の供給はダムなど
あっても意味はない。

利根川水系に水をたよっている県の知事たちは
いったいこの問題をどう考えているのかな?

知らないはずはないですよね?

私には、八ツ場ダムの建設より重要なこと
のように思えます。

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