スパコン研究予算がストップ、文科省がそれに対する意見を募集中
スパコン研究予算がストップ、文科省が
それに対する意見を募集中
2009年11月17日 slashdot
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先日行われた行政刷新会議の事業仕分けにて、
次世代スーパーコンピュータ事業の予算が大幅に
削減され、また科学技術関連の研究・開発予算も
大きく削られるという判断がなされたが、これに
対し文部科学省が意見を募集している
(文部科学省の「行政刷新会議事業仕分け
対象事業についてご意見をお寄せください」
ページ、ITmediaの記事)。
単なる傍観者としては詳しい情勢は分から
ないが、スパコンはもう企業ベースで研究開発
して販売or利用料徴収してペイできる代物では
なくなっているのだろうか? もしそこから
利益が出るのならそれはめぐりめぐって国家の
ためになるわけで、透明性のある研究予算補助
はあってしかるべきではないだろうか。
また昨今のスパコンの計算能力はどの国に
とっても必須の能力であり、
「スパコンを開発・製造・販売できること」の
戦略的価値を、国家の運営者たちは気づいて
いないのだろうか?
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最近、事業仕分けに関して、そのあまりの
乱暴さが招く結果を心配しています。
無駄を極力無くすのは、当然。
その為に、公開の場で議論することは、
評価します。
でも、最近の、特に科学技術に関しての
仕分けについては、あまりに乱暴に思えます。
>次世代スーパーコンピュータ事業の予算が
>大幅に削減され、また科学技術関連の
>研究・開発予算も大きく削られるという
>判断がなされた
大いに問題です。
技術立国を目指しているのではないのですか?
資源の無い国が技術も無しに戦えるのですか?
昨今のスパコンの計算能力はどの国にとっても
必須の能力です。
一番でなくてはならないのです。
日進月歩で進歩させなくてはいけないはず。
「地球シミュレータ」をご存知ないので
しょうか?
大きな成果を上げているではありませんか。
まだまだ性能不足です。
研究は、進めなくてはいけないはずですが?
その他、必要と思われる研究費補助も削った。
それだけではない、研究開発減税を縮小する
らしい。研究など進めなくて良い?
どういう方針なのでしょうか?
これでは、子どもに夢をと言いながら、
どうして夢が与えられるのでしょうか?
国際競争力もない。一番と言える技術も無い。
すごくがっかりしました。
科学技術に理解のない仕分け人しか
いなかった?
あるいは、科学など必要ないと思っている
人しか民主党にはいない?
=無駄かどうかの判断を正しくできない人が
仕分けをしている
それでは、未来がなくなっていまう。夢も、
朝日新聞の「声」の欄に載っていた記事
ですが、
子どもの読書活動の推進事業と子どもゆめ
基金の約23億円が「政策効果が不透明だ」
と廃止されたそうです。
どう考えて、効果がないといえるのか?
子どもの読書離れが問題になってます。
その解決をどういう方法でしていこうと
しているのでしょうか?
削減は、生産ではありません。
生産、育成がなくては、駄目でしょう。
育成の目を刈り取っては駄目。
科学は、特にそう。その結果が、どこの
役に立つのかなど、わかりはしない。
むしろ、そういう結果の方が大きな
利益を生むのです。
あの、ノーベル賞を貰った
「緑色蛍光タンパク質」の発見はその
典型です。
ただ、純粋に、どうして光るのか
知りたかっただけです。
その「下村脩」さんを育てたのは、
日本ではありません。米国です。
「南部陽一郎」さんもそう。
日本で研究を続けていたのでは
ありません。米国です。
どうしてでしょうか?
研究できる環境がなかったからです。
もっと科学に対して、理解と、
育てるのだという意志を
今度の政権には、是非示して欲しかった。
残念です。
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コメント
本当です。先日は日本科学未来館も閉館の危機でしたが、毛利衛さんが頑張ってくれました。予算は削減されましたが・・・科学の分野が低く見られている傾向がありますね。問題です。
子供達の科学離れが問題にあがる事もありますが、毎年、夏休みには科学の体験イベントが多数催され、参加した子供達の「キラキラした目」を見ていないのでしょうか?
僕も子供の頃は一人で上野の国立科学博物館によく行ったものです。科学は楽しいものです。素晴らしいものです。僕の中学の時の理科の先生は「ガッチャマンの話は(科学)半分は本当に出来る事なんだぞ!!!」とよく言っていました。凄く嬉しそうでした^^
投稿: H!ro^^ヒロ | 2009年11月18日 (水) 08時38分
事業仕分けは確かに有効ですが、仕分けの対象として、
適するものと、適さないものがあると思います。
科学とか、教育の分野は、適さないでしょう。
その効果は明確に計れません。
利益追求ばかりで、先行投資をしない会社はつぶれます。
それに似ています。
有効な先行投資と考えるのか、無駄と考えるかは、経営者の考えひとつです。
その先行投資が利益を生むかどうかの判断は、
乱暴に言えば、一種の賭けです。効果の査定は、簡単にはできません。
だから、会社の業績には大きな差がでるのです。
経営者の優劣が出てくるのです。
仕分けとは、そういうことをしているのだと思っています。
それを単純に切り捨てるのは、乱暴そのもの。
科学に理解が無いように見えるのは、私には、致命的に見えます。
投稿: haredasu | 2009年11月18日 (水) 11時52分
haredasuさん、僕も毎日デイリーウォッチャーを読んでいますが、欧米に比べて日本は遅れているといつも感じます。それなのに本来、日本にはあらゆる分野において素晴らしい人材がいらっしゃるのに、その力、才能を発揮する場が少なすぎます。それなのにまだまだ減らそうとする、、、政治家の方々は理系の人がすくないのでしょうかね?それともただ頭が固いのでしょうか?
今、Nature newsを見ていますが(英語音痴ですが^^;)、行政刷新会議についての記事があります。「If this goes on, Japanese scientists, including young scientists, will flow overseas, and Japanese science will die.」
「このままでは日本の科学も、若い科学者達も死ぬかも」、、、そんな事が書いてあるみたいです。
投稿: H!ro^^ヒロ | 2009年11月18日 (水) 12時32分
>このままでは日本の科学も、若い科学者達も死ぬかも
当たっているかもしれません。
でも、事業仕分けがそのまま、国家予算に反映される
わけではなく、(権限は、ないわけですから)
本当にそうなるかどうかは、国家戦略にかかってくると思いますが、
残念ながら、その国家戦略が見えません。
優先項目も知らず仕分けするというのは、そこに無駄が発生すると思います。
(せっかく仕分けしてもその結論と異なった結論がでる可能性がある)
なんか矛盾ですね。
仕分けして欲しい項目に、国会そのもの、国会議員の定数とか
国会議員への予算とか、いろいろ無駄がありそうですよね。
いろいろ優遇処置もある。
聖域無しというのなら、是非やって欲しい。
もっとも改革すべき項目だと思います。
投稿: haredasu | 2009年11月18日 (水) 13時23分