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2009年10月18日 (日)

東北大学大学院医学系研究科 多発性硬化症治療学寄附講座ブログ更新情報

東北大学大学院医学系研究科 多発性硬化症
治療学寄附講座ブログに下記更新情報が
ありましたので、載せておきます。

第2回東北免疫性神経疾患治療研究会

詳細は、リンクを参照してください。

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 特に、多発性硬化症でステロイドの反応が
悪い症例に対して免疫吸着療法を施行し、
改善がみられた症例のほとんどは
その後視神経脊髄炎であったことが判明した
というデータは興味深いものでした。

 視神経脊髄炎ではその再発時に
免疫吸着療法とステロイドパルス療法を
同時に開始することでより速やかな改善が
得られる可能性があるのではないか、
との持論もお伺いしとても参考になりました。
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と言う内容です。


宇田野病院多発性硬化症センターページに
載っている論文では、
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 MSの血漿交換の効果は脳病理に依存する、
という当然といえば当然ですが、きれいな
報告がMayo Clinicらの共同研究で明らかに
なりました(Lancet, 366:579-82, 2005)。  

 欧米のMS患者では急性増悪した劇症型の
45%はステロイドに反応せず、血漿交換で改善する、
と言われています(数字が大きいですが、
fulminant attacksが母集団)
(Weinshenker, B., “Multiple Sclerosis:
tissue destruction and repair, 2001:267-74”)。  

 脳生検を行い、2週間で隔日に7回血漿交換を
施行した19例を解析。
 すると、効果と脳病理とは驚くほど対応していて、
抗体と補体が沈着する、Pattern IIの10例は
すべて改善が認められ、他のPattern IやIIIの
患者、それぞれ3、6例はすべて効果なし。
この効果はall or noneで、平均3日で
改善が認められています。  
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とのこと、脳病理にハッキリ対応している
ようです。


もう一つ、ちょっと前の情報ですが、
私のブログに載せたかどうかわからなくなった
ので、紹介しておきます。
有効そうな治療法です。ご参考まで。


再発寛解型MSに対する造血幹細胞移植
2009/01/31 23:56:00

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 これまで、造血幹細胞移植は活動性の非常に
高い進行型の多発性硬化症に対して行われる
傾向にありましたが、最近は重症度の低い
患者さんにも適応が広がっているようです。

 造血幹細胞移植は、強力な免疫抑制剤
(シクロフォスファマイド)などで末梢血中の
リンパ球を減らして骨髄を刺激し、骨髄から
血中へ造血幹細胞を誘導します。
 この時点で血液浄化を行って末梢血の
造血幹細胞(CD34陽性細胞)を回収します。
 投与までの間、細胞は冷凍保存されます。
 その後、さらに強力な免疫抑制を行い、
CD52モノクローナル抗体なども用いて
末梢血のリンパ球をほぼ消滅させたのち、
保存してあった造血幹細胞を体内に戻し、
新しい免疫システムを構築させる治療法で、
白血病などでよく用いられるものと同じ
方法です。

 シカゴのノースウエスタン大学の
グループはインターフェロン治療が
無効の21例の再発寛解型MSにこの
造血幹細胞移植を行い3年間における
有効性と安全性を解析し、
Lancet Neurologyの電子版に発表しています。

 3年間で、81%の症例がEDSSで1点以上の
改善を認め、EDSSが悪化した症例は1例も
ありませんでした。
 認知機能やQOLは治療前よりも改善し、
合併症も対処可能なもののみで致死的なもの
はありませんでした。
 驚くことに62%の症例は、3年間再発が
なかっただけでなく、MRIの病変すら
現れませんでした。

 造血幹細胞移植では強い免疫抑制によって
一度末梢血のリンパ球を壊滅させる必要が
あるため、感染症のリスクは非常に高く、
致死率が3.3%ある治療ではあるのですが、
モノクローナル抗体などを組み合わせた
プロトコールの改良によってより安全に
行えるようになると、非常に有望な
治療法になることは間違いありません。
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という報告です。


多発性硬化症にはいろいろな発症パターンが
あって一律の治療法は適用出来ないようです。
まだまだ、研究途上となんですね。

>東北大の糸山教授の講演でも、
>「難治性のNMOの治療については、
>リツキサンに大きな期待をもっています」
>とコメントされていました。
と言う話しもありました。

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