「脊髄小脳変性症の遺伝子治療」その4
脊髄小脳変性症の根治治療法に対する研究の
進展はあまりはかばかしくないですね。
「脊髄小脳変性症の遺伝子治療」を紹介したのが、
2008年6月27日 (金)ですから、
もう一年以上経ってしまいました。
その後の情報ということで、
全国SCD・MSA友の会の会報に、平井教授の記事
がありましたので、極簡単に紹介しておきます。
自然に発生した劣性遺伝性の運動障害マウスの
遺伝子治療を実施、運動障害をはじめとする
多くの障害の改善に成功したそうです。
このマウスは、遺伝子に異常があり、
重要なタンパク質が小脳からなくなって
しまうことで異常がでるものです。
そこで、この重要な蛋白質を作成する
遺伝子をベクターにのせて小脳に
戻したところ改善したということです。
残念ながら、人では、この種の疾患患者は、
いないそうです。
ですが、この例を見ても、遺伝子治療は、
非常に有効と思われます。
全てとは、言いませんが、ある種の遺伝性の
脊髄小脳変性症は、遺伝子治療によって
根治治療が可能なのです。
不治の病ではありません。
もう少しで、実際の治療ができる所まで
来ているのです。
ただ、研究費がない、研究者が少ない、
などの問題があり、研究を進めることが
困難なようです。
国には、この例のように、
根治治療が出来るようになる可能性の高い
研究に対しては、是非、研究予算をつけて頂きたい。
そんなに莫大な金額ではないはずです。
研究の内容、進捗状況など、精査して欲しい。
特定疾患に指定されてから何年が経過
していることか?
難病に指定される疾患は、増加してきています。
今まで難病だったものが、そうでなくなった
例は、あるのでしょうか?
国は、難病を少しでも、なくそうと、
研究を進めようとしているのでしょうか?
その為の予算を配分しているのでしょうか?
その進捗にも目を配って貰いたいものだと
思います。
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コメント
はじめまして、ヒロと言います。たまに、たけさんのブログにお邪魔しています。
訳があって、現在はブログコメントを控えていますが、、、今日の内容について書かせて頂きます。
私は8、9月と群馬大の平井教授さんとメールでのやり取りを数回させて頂き、先生の研究内容についても少しお伺いが出来ました。
また、以前に難病対策費の増額のお願いを自民党さんに送りましたが、返事はありませんでした。 そこで今回は民主党の議員さん個人にメールを送りました。 その後に民主党さんにメールを送ろうと考えたのです。 お名前は出さない方がいいでしょうかね・・・お二人の事務所から「ご希望に添えるように、頑張って参りたい」という旨のお返事がありました。
そして昨日、平井教授の治療法研究の事を含めて、民主党さんと自民t党さんに再度、難病対策費の増額のお願いをメールにて送りました。
一人でも多くの政治家のみなさんに知って頂き、歩みはゆっくりでも良い方向に進んで欲しいとの願いからです。
私の力は小さなものですが、私に出来る事をコツコツとやっていこうと思っています。
投稿: H!ro^^ | 2009年10月 8日 (木) 16時39分
ヒロさんコメントありがとうございます。
少しでも、良い方向に進むように何かをすること。
大切なことですね。素晴らしいことです。
文句ばかり言っていても駄目ということは
わかっているのですが、自民党とか民主党に
メールしたことはありませんでした。
私も、見習いたいと思います。
「やまのい和則メールマガジン」をとっていて、
「やまのい」さんの活動は、見ています。
彼ならば、今までより少しは良い方向に
動いてくれるのではと、、期待しています。
ただ、「未承認薬等開発支援事業」のカットには
がっかりしました。
これは、誰の判断なのでしょう?
いろいろ事情はあるのでしょうが、人の命に
関わることなのに?
投稿: haredasu | 2009年10月 8日 (木) 18時47分