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2009年10月11日 (日)

副作用、万能細胞で把握…心臓細胞作り分析

副作用、万能細胞で把握…心臓細胞作り分析
(2009年10月11日 読売新聞)

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 人工的に作った心臓の細胞を使って、医薬品の
心臓への副作用を予測することに、
東京医科歯科大などのチームが成功した。

 新薬開発のカギとなる副作用の把握を、
動物実験よりも正確に行える手段となる。

 一部の製薬会社は、臨床試験の開始に
必要な安全性検査にこの技術を使うことを
検討し始めた。
 予測に使う心臓細胞は、新型万能細胞
(iPS細胞)から量産することができ、
iPS細胞の世界初の本格的な実用技術
として期待される。

 医科歯科大の安田賢二教授と山梨大の
杉山篤准教授らは、心臓の細胞に電極をつなぎ、
心電図のような電気信号の波形を測る装置を開発。
 これに不整脈を引き起こす薬剤を加えて
細胞への影響を調べる研究に昨年から
取り組んできた。
 異常な波形はこれまでも見られていたが、
不整脈を確実に見分けるのは難しかった。

 波形の分析技術を改善した結果、今回は
致死性の不整脈に必ず直結する波形の乱れを
観測できた。
 他の五つの不整脈を起こす薬剤でも、
同様の傾向をとらえた。

 製薬会社は現在、新薬候補の副作用を
調べるために動物実験を行う。
 しかし、人間への副作用を見つけきれず、
臨床試験や販売開始後に副作用がわかり、
開発中止や回収となるケースがある。

 今回の試験に使った細胞は人の胚性
(はいせい)幹細胞(ES細胞)から作製したが、
大量に作れる人間のiPS細胞を使えば、
動物実験を大幅に減らし、検査の精度も
上がると見込まれる。
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素晴らしいです。
期待しています。

iPS細胞の応用としては、当面は、再生医療
としてよりも、この方向が有用と思われます。

まだ、当分安全面で問題ありですから、

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