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2009年9月29日 (火)

遺伝子の働き制御する「エピゲノム」

遺伝子の働き制御する「エピゲノム」
[09/09/29]
大阪科学医療グループ京都駐在・瀬川茂子
朝日新聞アスパラクラブ
科学面にようこそ

詳細は、リンクを参照してください。

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 神経、皮膚、筋肉…。なぜ、DNA配列は
同じなのに、異なる細胞を作り出せるか。
 同じ量を食べても太りやすい人がいるのは、
DNA配列の個人差だけによるものなのか。
 そんな問いに答えを出そうと、遺伝子の
働きを制御する「エピゲノム」と呼ばれる
仕組みの研究が進んでいる。
 複雑な生命現象が少しずつ見えてきた。

 1個の細胞からなる受精卵が様々な組織の
細胞に分化する際には、カギをかける領域が
ダイナミックに変化する。
 いったん固定されたら動かないと思われて
いた大きなカギを、簡単にあけてみせ、
世界を驚かせたのが、京都大学の山中伸弥教授が
開発した人工多能性幹(iPS)細胞だ。
 たった四つの遺伝子を皮膚の細胞に組み込む
ことで、ゲノムのカギを無理やり開けて、
別の領域にかけ直して、受精卵のような状態に
戻した。

 なぜできるのか、その仕組みはまだ謎
だらけで、世界中の研究者が謎解きに
挑んでいる。

 多数の遺伝子の働きを制御する「カギ」の
仕組みは複雑だ。

 2メートルに及ぶDNAは、ヒストン
というたんぱく質に巻き付くことで、
細胞内でコンパクトに収まっている。
 大ざっぱにいうと、DNAがヒストンに
巻きついたものが、ぎっしり詰まった状態に
なった部分には、遺伝子のスイッチを入れる
「転写装置」がくっつけず、遺伝子は働けない。
 DNAのヒストンへの巻き付きがゆるんだ
状態になると転写装置がつき、遺伝子が働く。

 メチル基はDNAだけでなく、ヒストンにも
くっついて、別のカギの一部になる。
 ヒストンにメチル基をつけたり外したりする
酵素が多数あることもわかってきた。
 細胞の外から入る信号によって、メチル基や
ほかの分子が複雑な反応を起こし、DNAの
巻き付き方が調節される。

 DNAのメチル化やヒストンに分子が
つくことなどは、エピゲノムと呼ばれる。
 「エピはエピローグのエピで、後という意味。
 エピゲノムは、ゲノムの後天的修飾」と
油谷浩幸・東京大先端科学技術研究センター
教授は説明する。
 エピゲノムによる遺伝子制御の仕組みを
探る学問がエピジェネティクスだ。

 ヒトゲノム解析計画でDNA配列は
わかったが、遺伝子の働きを決めるのは
エピゲノム。

 米国では、ゲノムのどこにどのような
分子がつくのか、調べる計画も進む。

 エピゲノムは栄養やホルモン、ストレス、
老化、病気などによって変化する。
 DNA配列と違い、一生の間に変化する
ということは、薬でも変化させられる
可能性が大きい。

 米マサチューセッツ工科大の
リチャード・ヤング教授は「受精卵から様々な
種類の細胞ができる時も、がんやアレルギー
などの病気になる時も同じ仕組みが働いている
可能性がある。

 この仕組みが理解できれば、新しい
コンセプトの薬が開発できる」と話す。

 米国ではこの仕組みを利用した抗がん剤が
米食品医薬品局に認可されており、今後、
新タイプの薬開発が増えるかもしれない。
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遺伝子の配列は、わかったけれど、まだまだ
謎だらけ。その謎が少しずつですが、解明されて
きたようです。

米国では、既にエピゲノムの仕組みを利用した
抗がん剤が米食品医薬品局に認可されて
いるようです。

日本の研究は、先端を行っているのだから、
具体的な成果をあげて欲しいものです。

その為には、研究予算措置等の政府の
バックアップが不可欠と思います。
産学協同の仕組み作りも必要でしょう。
厚生労働行政の改善も、問題山積です。
改善すべきは、すぐにでも、改善しないと
駄目です。
頑張ってください。

応援したい。

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