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2009年7月31日 (金)

レアメタル、独り勝ち中国と“無教養”日本

レアメタル、独り勝ち中国と“無教養”日本
2009年7月29日(水) 日経ビジネスONLINE

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 2008年の世界におけるタンタル生産は、豪州30%、
ブラジル14%、モザンビーク13%、モザンビーク以外の
アフリカ24%、中国8%、カナダ4%、ロシア3%、
合計生産量はタンタル酸化物として430万ポンド
(約1952トン)であった
(出所:USGS=アメリカ地質調査所)。


"豪州を買い漁る中国"

 タンタルでは世界一の生産量を誇る豪州に、
ライナス・コーポレーション(Lynas Corp. Ltd)
という、タンタルを含むレアメタル
そしてレアアースの探鉱・開発会社がある。
 このライナスを最近、中国の国営非鉄金属鉱山会社
(China Non-Ferrous Metals Mining(Group)Co.,Ltd=CNMC)
がその支配下に置いた。
 ライナスの負債肩代わりと借り入れ保証と51.6%の
株式取得の組み合わせによるものである。
 取引総額は3億6600万米ドルである。
 同社の保有する資源は西豪州にあり、レアアースは
世界で最も豊かな鉱床で推定埋蔵量770万トン、
タンタルを含めレアメタルは鉱石にして
3770万トンあると言う。

 中国が買収したのはそれだけではない。
 2月には豪州のレアメタル会社アラフラ・リソーシス
(Arafura Resources Ltd)の株式25%を、
やはり政府系の東中国探鉱・開発公社の傘下にある
江蘇東方中国非鉄金属投資会社
(Jiangsu Eastern China Non-Ferrous Metals
Investment Holding Co.,Ltd=JIH)という
長たらしい名前の会社が2400万豪ドルで
取得することで合意した。

 さらに、世界の鉱業界を驚かせたのは、
6月、中国の投資会社China Investment Corporation
(CIC)が、カナダの大手鉱山会社で、
亜鉛では世界1位のテック・リソーシス
(Tech Resources Ltd)の株式約17%を15億ドルで
取得したことである。
 同社もカナダでタンタルほかレアメタル、
レアアースの探鉱・開発に乗り出しており、
有望な鉱床を持っている。

 CICはこれまで、米金融大手モルガン・スタンレー
など主に金融機関に投資していたのに、
投資先を変えてきたことが注目される。

 これらの投資から明らかなことは、中国が
世界中で鉄鉱石、銅、ニッケル、コバルトなど
産業の基盤となるメタル資源だけではなく、
レアメタル、レアアースといった希少資源の
囲い込みも国ぐるみで積極的にやり始めた
ということである。

 中国は、レアアースとタングステン、
アンチモンなど一部レアメタルでは世界一の
埋蔵量を持ち、レアアースは世界の95%の
生産量を誇っている国である。


"社会保障や教育医療よりも資源"

 ところが近年、こうした希少資源の輸出規制を
強化してきているのである。

 輸出関税を10%から15%に上げ、1年前200社
あった輸出業者が2009年には20社に絞られている。

 「中国のレアアースの埋蔵量は、20年前には
世界の88%であったが、2008年には52%に落ちている。
このまま、無秩序に輸出すれば20~30年後には
資源が枯渇してしまうから、今は外国の資源確保に
懸命なのだ」と政府当局者は言う。

 問題は、中国による寡占支配が進み、供給と価格が
コントロールされることである。
 すでに、去る6月23日にはレアメタル、レアアースの
輸出規制に対して米国とEU(欧州連合)が
WTO(世界貿易機関)に提訴した。

 レアアースは、レアアースメタルともいわれ、
同じ鉱床にある17種類のメタルからなる。

 中国はすでにメタル資源では世界最大の消費者で
あると同時に最大の保有者になったと言える。

 2009年6月、イタリアのラクイラで行われた
主要8カ国(G8)サミットの終わりに、
バラク・オバマ米大統領は会議を総括して、
1つの重要な結論を述べた。

 「これから中国、インドそしてブラジルのような
メジャーパワー抜きで、グローバルチャレンジを
どうにか解決できると我々が考えることは
間違っていると、私には思える。
 世界経済における、これら新興国によって
果たされる役割が大きくなりつつあることが
明白であると考える時が来たのだ」


"中国が鉱物資源を支配する"

 レアメタルの話に戻ろう。

 中国は、世界一のレアメタル、レアアース
メタル資源を持っていても外国にあれば取りに行く。
 自国の資源は輸出規制でグリップをしっかり
強めながら。

 例えば、電気自動車用のバッテリーとして世界で
開発競争が激しくなっているリチウムイオン電池に
必要なリチウム。
 中国ではチベット自治区に発見され、世界の埋蔵量の
10%に相当し、将来とも自国に必要な量は
保有しているはずだ。

 それにもかかわらず、世界の50%のリチウム資源を
保有し、そのほか未開発のメタル資源も多い
ボリビアに急接近し、探鉱・開発協定を結び、
資金供与を決めている。
 やすやすとチベットにあるリチウムを安く
供給してくれることはないはずだ。

 日本は現状では世界一の生産量のチリに
頼らざるをえない。
 しかし、電気自動車用の電池を作るのに
必要なリチウムの量は、携帯電話やパソコンの
電池に使われる量とはケタが違う。
 価格が高騰するのは目に見えている。
 さすがに危機感を持った日本の商社が
今ボリビアで開発輸入を計画している。

 日本が中国に首根っこを押さえられている
重要なレアアースも中国南部において世界の
生産量の95%を占めているにもかかわらず、
中国は前述のように豪州の企業買収に走る。

 これにひきかえ、日本の資源確保がすべて
後手後手になるのはどうしてであろうか。
 それは、資源というと石油などエネルギー資源と
考える風潮、いわば“資源無教養”の国になって
しまった結果だと思う。
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なにか、恐ろしい話ですね。
本当に、日本の指導者は、鈍感で困る。

国防もなにも、あったものではないとさえ
思えてくるのだがどうでしょうか?

日米安保などは、この種の問題には、無力、
行く末は、見えている。

困ったものです。

どうするつもりなのか?

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