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2009年7月 2日 (木)

第7話:人柄と技量は別物。よい獣医を選ぶには?

第7話:人柄と技量は別物。よい獣医を選ぶには?
~ペットを看取るということ 天国の犬からの宿題~

今回は、第7話です。


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“物言えぬ命の代弁者”としてできること

 「言葉がしゃべれない者の代弁者として行動することは、
“しすぎ”くらいでちょうど良いんです。
 気にしすぎや、やりすぎということは決してありません。
 小さな変化に病気や心の訴えが隠されているのです。
 それはあなた以外の誰が気づいてやれるでしょう?」

 以来、私は獣医師にあきれられようと無視されようと、
どんな些細な変化でも「ピピの代弁者」として報告し、
アドバイスを仰ぐと同時に、折々に必要な獣医師をみつける
粘り強さと勇気を持つよう心がけた。

 そして、看病の間ずっと私は自分自身に対して問い続けた。

 獣医師との気づまりや衝突を恐れて、楽な方を選んでいないか。
 「物分かりのよいオーナーであること」に逃げていないか。
 獣医師とコミュニケーションを取ることを、諦めていないか。

 つまり、「真摯に、その小さな命を代弁しているのか」と。


 私が考える理想の獣医師像は、こんな人である。

1)コンパニオン・アニマルを大切な家族であると位置づけ、
 自身でそのことを体験した人

2)まずコンパニオン・アニマルの側に立ち、感じ、
 治療方針を立てられる人

3)言葉に表せないオーナーの希望をすくい取り、
 現実の治療方針に落としこめる人

4)自分の得意分野以外は、他の獣医師に任せられる謙虚さを持っている

5)科学的エビデンスが確立されていない分野
 (アロマオイル、フラワーウォーター、ホメオパシー、鍼灸、
  マッサージ、お祓い、場の浄化など)にも理解を示し、
 治癒力を高める方法として否定しない、あるいは活用しようとする人

6)オーナーに状況や治療方針を説明できるコミュニケーション力のある人

 もちろん、責任は獣医師だけにあるわけではない。
 信頼関係は一方的には築けるものではないからである。
 オーナーも努力を惜しまず、普段からコンパニオン・アニマルの
「代弁者」として、どんなことでも謙虚に自然に伝えられる
人間関係を築ければ、いざという時どれほどストレスが
減ることであろう。

 それはオーナーの悲しみを軽減し、獣医師も自信ある治療方針がたてられ、
二人三脚でコンパニオン・アニマルの病気に向かいあう勇気を育む。
 そんな努力の結果の信頼関係や勇気が、知的伴侶である小さな命に
伝わらないわけがないのである。

 ピピ、私はあなたの良き代弁者を全うできましたか?
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理想の医師像も含めて、
患者と医師との関係は、同じですね。

真摯に向き合おうとすれば、そうなると思います。

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