重粒子線が生成する活性酸素の可視化に成功
重粒子線が生成する活性酸素の可視化に成功
~MRIによる画像化~
平成21年6月4日
独立行政法人 放射線医学総合研究所
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本研究では、活性酸素を捉える薬剤「ニトロキシルラジカル」を
人体の生体組織に近いゼラチンで固めた試料に重粒子線を照射し、
高磁場MRI装置により測定して、活性酸素が発生している場所の
画像化に成功しました。
活性酸素の発生部位とその量が可視化できたことにより、
放射線治療において、がん組織以外の正常組織を抗酸化剤※5により
計画的に保護できる可能性が得られました。
放医研では、この成果を活用して重粒子線治療を高度化し、
これまで以上にきめ細かい重粒子がん治療の実現を目指します。
本研究の成果は、米国磁気共鳴医学会の科学雑誌
『Magnetic Resonance in Medicine』5月号に掲載されています。
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重粒子線によるガン治療は、従来手術ができなかった
場所にあるガン治療を可能にしたり、威力を発揮して
きましたが、これにより、さらによい治療成績が得られる
ようになると思われます。
期待しています。
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