[Q&A]性差の情報 公表乏しく
大切だと思われるので、記事全文を載せました。
日本は遅れてますね。情報公開も進んでいない。
何故でしょう?
誰が、どこに、どういう行動をとれば変われる
のか、考えて見るべきです。
何故、日本は、大切なことに対して、一番に
なれないのか?
いつも遅れをとっているように思えます。
これで、先進国ですか?
日本は、この程度だと言ってしまえば、
それまでですが、
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――男女で効果に違いがある薬には、
どんなものがありますか。
「抗生物質や抗アレルギー薬などによる致死性不整脈の
心室細動は、女性に起こりやすいことは有名です。
また、降圧薬のカルシウム拮抗(きっこう)薬による下肢の
浮腫(むくみ)も女性に多く表れます。
一方、肺がんの経口治療薬のイレッサは男性で、
致死的な肺炎が起こりやすいとされます」
――原因は何ですか。
「例えば、薬による心室細動は、心電図上でQTという
部分が伸びる『QT延長』になると起きやすいのですが、
男性ホルモンはQTを短くしようとする作用があるとの
研究があります。
女性は元々QTが長く、薬の影響を受けてさらに伸び、
まれですが心室細動を起こしやすいのです。
そのほか、性差が表れる原因として、
〈1〉薬を分解し、吸収するための酵素が男女で異なる
〈2〉男女で体格差があるのに、使われる薬の量が同じである
〈3〉薬が作用する細胞の部位(受容体)に男女差がある
――などが考えられます」
――性差の研究は、どのように進んできましたか。
「これまでの医学・医療は成人男性を標準として、
治療方法などが開発されてきました。
薬を開発するための臨床試験の対象から、
妊娠の可能性がある女性が外されることが多く、
薬の効き目に男女差があるのに、それが考慮されずに
薬が作られてきたのです。
問題点に気づいた米国では薬の性差の研究が進んでいます。
しかし、日本では、臨床試験の結果が男女で分けられて
公表されていない場合も多く、製薬会社は、もっと性差を
考慮した試験結果を公表すべきだと思います」
――女性が注意すべき点は何ですか。
「女性は男性に比べて薬の作用が強く
表れる傾向があります。
とりわけ、薬の成分の排せつなどの機能が衰える
高齢女性は注意が必要です。
薬局から薬とともにもらう薬剤情報提供書(薬の説明書)
をよく読み、副作用について理解して下さい。
体調の変化を感じたら、遠慮せず、すぐに主治医、
薬剤師に相談してほしいと思います」(坂上博)
(2009年5月15日 読売新聞)
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