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2007年5月 1日 (火)

小惑星探査機「はやぶさ」が帰還開始へ

小惑星探査機「はやぶさ」が帰還開始へ、
観測データもWEBで無償公開

2007/04/24
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 けなげにがんばっている小惑星探査機「はやぶさ」に
関するニュースを載せます。
(関連する技術者の努力に敬意を表します)

 地球に戻れるのでしょうか?
 大変な状況で、赤信号が灯っているようですが、なんとか、
戻ってきて欲しいと願っています。

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大塚実

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は24日、小惑星探査機

「はやぶさ」に 関する記者会見を開催し、現状について報告した。

 依然として厳しい状況が続くが、25日より、いよいよ地球帰還に
向けた運用を開始するという。また同日、JAXAは「はやぶさ」が
取得した科学データの全てをWEB上に公開した。

 小惑星探査機「はやぶさ」は、2003年5月の打上げ後、
2005年9月に目的地である小惑星「イトカワ」に到着。
 科学観測を行ったほか、サンプル採取のためのタッチダウンも
実施した。サンプル採取そのものは失敗した可能性が高いが、
科学的・技術的に大きな成果を得ており、その業績は海外からも
高く評価されている。

 しかし、その途上で度重なるアクシデントに見舞われており、
まず2005年7月と10月には、相次いで姿勢制御に用いる
リアクションホイールが故障。
 残ったZ軸ホイールと化学エンジンによる姿勢制御に
切り替えていたが、タッチダウン後に今度はこの化学エンジン
から燃料が漏洩。ガス噴出によって姿勢を喪失し、
一時は地上との交信が途絶する事態とまでなった。

 これを受け、JAXAは当初2007年6月としていた帰還予定を断念。
3年後の2010年6月を新たな目標として、帰還に向けた準備を
続けていた。

 これらの内容については、今月4日に宇宙開発委員会に報告
されていたが、その後、20日になってイオンエンジンの1台
(Bスラスタ)に中和電圧が上昇するトラブルが発生したという。
 このBスラスタはすでに作動時間が9,600時間に達しており、
性能の低下も見られることから、JAXAは当面、安定している
Dスラスタのみを使って、帰還運転を行うことを決定した。

 当面はDスラスタのみで地球に向かうが、最後までDのみで行く
と決定したわけではないようだ。Bの使用や、場合によっては
A/Cを使うことも考えるという 左が問題のBスラスタ。
 性能の低下(緑)や電圧の上昇(赤)が見られた。
 電圧上昇はエンジンの寿命を短くするというAとCのスラスタは
安定しないため、すでに使用していなかったが、
Bも使えないとなると、残りはDスラスタのみとなる。
 しかも正常に動作するリアクションホイールは残り1基だけで、
化学エンジンはもう使えない。

 プロジェクトマネージャである川口淳一郎教授
(月・惑星探査推進ディレクタ)は、
「赤信号が灯っている」と予断を許さない状況にあるとの
認識を示しつつも、「しかし帰還できないと決まったわけ
ではない」と補足。
 川口プロマネによると、地球への帰還にはあと「8,000時間から
10,000時間程度、イオンエンジンの運転が必要になる」という。
 1台だけの運転でも2010年6月の帰還は可能で、
燃料も十分あることから、これ以上壊れさえしなければ、
何とかたどり着ける計算だ。

 しかし、ここで問題となるのはイオンエンジンの寿命。
 設計上は14,000時間とされており、Dスラスタはあと3,000時間
程度で超えてしまうレベルだ。もっとも、寿命については
「地上では20,000時間の実証もしている。
 この時は途中で試験をやめたので、実際はもっと動く
かもしれない」(國中均教授・宇宙輸送工学研究系)という。
 よりクリティカルなのは残り1基しかないリアクションホイールの
ほうだが、スピン安定にしてホイールを停止させるなど、
なるべく温存する方法が考えられているそうだ。

 またJAXAは同日、「はやぶさ」が取得した全科学データを、
WEBサイトにて公開した。

 これには、可視分光撮像カメラ
(AMICA)の画像約1,600枚、近赤外分光器(NIRS)の
スペクトルデータ約12万本、レーザー高度計(LIDAR)の
データ約170万点、蛍光X線スペクトロメータ(XRS)のデータ
約15,000本が含まれており、誰でも無償でダウンロードが可能。

 そのほか、SPICE(位置・姿勢のデータ)やイトカワの3D形状モデルなども

用意されている。

 WEBページは、国内外の研究者向けということで、
英語サイトになっている。

 スウィングバイ時に撮影した
地球の画像や、イトカワ接近時の地表の画像なども見る
ことができる

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