ドラッグラグについて
NBonlineの記事です。
>世界の良薬、日本に届かず
>“ドラッグラグ”で世界から取り残される日本
>2007年3月27日 火曜日 谷川 博
>厚生労働省は2009年度までの3年間に審査官を
>現在の約200人から倍増し、新薬審査の迅速化を進める。
とのことです。
理由は、
>欧米で売られている医薬品の多くが日本では使用が
>認められていない現実があります。
>世界中で販売されている医薬品のうち、売り上げが多い
>上位100品目について調査したところ、約3割が
>日本では承認されていないことが分かりました。
>欧米と比べて日本では審査官が圧倒的に少ないからです。
>米国には約2000人いますが、日本には10分の1の約200人
>しかいません。
>英国と比べても3分の1の規模で、先進国では最も
>少ないのです。
だそうです。
これが日本の現実です。
少しは、改善しようとしているようですので、
どうにかしなくてはいけないと思ってはいたのかもしれませんが、
こんな実態のまま、ある意味放置しておいたのですから、
すごく疑問を感じます。
薬を必要としている患者は沢山いるはずです。
その人たちを少しでも早く救いたいとは、思わないのでしょうか?
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もっと深刻な問題があるのです。
>「遅い、高い、質が悪い」──三拍子揃った日本の治験
>治験(承認審査申請前に新薬の有効性や安全性について
>製薬会社が患者データを集めて検証すること)の問題です。
>新薬開発に欠かせない治験環境が十分に整っていない
>のです。
>医薬品開発にもグローバル化の時代です。
>欧米の有力製薬会社は世界中、いたるところで新薬開発の
>拠点を設けてスピードアップを図っています。
>ところが、そうしたグローバル企業にとって
>日本の優先順位は決して高くありません。
>それどころか、日本の有力医薬品メーカーでさえ、
>日本国内ではなく、欧米での開発に力を入れていると
>いうのが実状です。
>今、医薬関係者の間で注目されているのが、
>日本では認められていない
>「国際共同治験」の議論です。
>これは多国で同時に治験を行うことですが、
>今や欧米企業では既に当たり前になっています。
>なにしろ、20年以上前から取り組みが始まっているの
>ですから。
>世界的製薬会社の中には、30カ国とか40カ国という規模で
>国際共同治験を行った例が既にあります。
>そうした国の中に、日本は含まれていないのです。
>国を挙げて医薬業界の発展に取り組み始めている韓国や
>中国などアジア諸国は積極的に国際共同治験に
>参加しています。
>日本は世界的な新薬開発のトレンドから
>取り残されつつあります。
>こうした構造的な問題がある限り、ドラッグラグは
>いつまでたっても
>解消できないでしょう。
こまった状況ですね。
どうしてですか?
こんな状態で良いとは、誰も思わないはずなのに、
どうして、改善されないのでしょうか?
政治が悪いのでは?
責任の所在をもっと明確にしたらどうでしょうか?
もっと国民が怒るべきではないですか?
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